企業のIT化やデジタルトランスフォーメーションがテクノロジー業界の外側まで進む現代。
そんな現代であっても、実際に取引や契約、稟議などの手続きを安全かつ確実に進めるには、
厳重な管理下のもとに書類手続きを進めなければならない
複雑で手間のかかる手順を踏まなければならない
という実情がいまも横たわっています。
●紙の書類作成、契約書製本
●社内での階層的な承認・署名・押印手続き
●取引先での階層的な承認・署名・押印手続き
●印鑑証明書の取得と添付
●書留や内容証明での書類の発送
●書類返送の確認
●取引・契約成立の確認、正確な実行
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など、安全性を確保して事務手続きを進めるためには、人、時間、工数、費用がかかってしまいます。
この問題を簡単に解決する機能が、「mijin」には備わっています。
その機能とは、
「マルチシグネチャ(マルチシグ、多重電子署名)」
と呼ばれる、「一つの取引や処理を成立させるために、複数の電子署名が揃うことを条件とする仕組み」です。
マルチシグネチャでは、手間のかかるやり取りや手続きを、効率よく、かつ安全に済ませることができます。mijinにプロトコルレベル(on-chain)で実装されているので、マルチシグのためのコーディングをする必要がなく、mijinを導入すれば利用することのできる優れた機能です。
(例)
①複数署名者 3人中、全員 の署名が揃えば承認成立あるいは取引実行
②複数署名者 5人中、4人 の署名が揃えば承認成立あるいは取引実行
上記2つの例のように、n人のうちm人(m of n)の署名が必要であるという複数署名・多重署名を、秘密鍵を用いて行います。 予め設定しておいた数の秘密鍵(署名)が揃うことをトリガーとして、揃い次第承認が成立あるいは即時取引を実行するもので、非常にセキュアで滑らかな承認手続きや取引を実現します。
mijinにおけるマルチシグネチャの特長
①予め設定しておいた署名数「n人中m人」の署名を得る
↓
署名が揃うと同時に、承認成立または取引や契約を実行
②トランザクションごとに署名の数や有効期間を設定可能
・署名対象者(n人)のうち何名(m人)の署名を必要とするか(署名成立数)
・有効期間
③マルチシグの設定内容(署名成立数、署名対象者、有効期間など)を簡単に変更可能
mijinのご利用やマルチシグネチャについて、詳しくは下記リンクボタンからお問い合わせください。
「マルチシグネチャ」活用アプリケーションのイメージ動画
mijinのマルチシグネチャ機能をさらにわかりやすくご案内するため、デモンストレーション用のアプリケーションをご用意しております。そのアプリケーションを使ったイメージ動画を公開しましたので、ぜひご覧ください。>
これは、マルチシグネチャ機能で予め設定した署名数が揃うと、署名成立と同時にTwitterでのツイートが実行される、というブロックチェーンアプリケーションです。
(画面左半分がマルチシグネチャのためのアプリケーション、右半分がTwitterの画面)
署名成立数を3人中3人(3 of 3)で設定、全員の署名が揃って初めてツイートが実行されています。
①署名者3人中、左側の男性が承認(AGREEボタンで電子署名)
→インナートランザクション発生、タイムスタンプを表示
→承認非成立
②署名者3人中、右側の男性が承認(AGREEボタンで電子署名)
→インナートランザクション発生、タイムスタンプを表示
→承認非成立
③署名者3人中、中央の女性が承認(AGREEボタンで電子署名)
→インナートランザクション発生、タイムスタンプを表示
→承認成立
④承認成立(署名成立)すると同時に、アカウントでのツイートを自動的に実行
mijinでは各種APIを用意しているため、マルチシグネチャを利用したこのようなアプリケーションもすぐに作ることができます。
さらに、マルチシグネチャを利用した拡張的な手法を実現します。
〜マルチシグネチャで広がるブロックチェーンの世界〜
▼トリガーとなる署名をコントラクトに置き換え可能
トリガー(成立条件)となる「署名」をほかの「コントラクト」へ置き換えることも可能です。例えば、2人の署名と1つのコントラクト実行の3つの条件をトリガーとして、それらの条件が揃い次第取引を実行する、という組み合わせができます。
条件:①Aの署名 ②Bの署名 ③αコントラクトの実行
↓
①〜③の条件すべて揃う
↓
β取引成立・実行
▼マルチアセット機能と組み合わせた、「スマート・サイニング・コントラクト」
マルチシグネチャ機能と複数のトークンを扱える勘定機能=マルチアセット機能を組み合わせることで、様々な取引を簡単に行うことができます。
例えば、T社とP社の署名がそれぞれ揃うことを条件に、T社からP社へ代金を支払い、同時にP社からT社へ商品を移転させるといったスマートコントラクトを、mijinブロックチェーン上で簡単に作成し実行することができます。
(例)T社とP社との間での商品売買取引(T社:購入側 P社:販売側)
条件:T社で3人中2人の署名必要、P社で3人中全員の署名必要
T社、P社でそれぞれ署名が揃う → 代金支払と商品の移転を同時に実行
(マルチシグネチャ) (マルチアセット勘定)
mijinに関する詳しい製品資料、技術資料などもご用意しております。ぜひご活用ください。